Guide2023.11.14 / 6 min read
タワーマンションと低層マンション、20階を超えると何が変わるのか
変わるのは眺望だけではありません。20階を超えると、避難時間や揺れ方、エレベーター待ち時間まで変化します。
タワーマンションと低層マンションは、同じ「マンション」という言葉でくくられていても、実際にはかなり違う建物です。違うのは高さだけでなく、避難にかかる時間、風による揺れ方、そして日常のエレベーター利用の体感です。
1. 避難時間は階数に比例しない
10階程度までであれば、エレベーターが止まっても数分で地上に到達できる住戸がほとんどです。しかし20階を超えると、階段での降下にかかる時間は明確に長くなり、消防法上も避難階や加圧防排煙といった、低層マンションには求められない設備が必要になります。これは些細な違いではなく、建物の設計思想そのものに関わる差です。
2. 耐風設計は実務上の変数
低層マンションは主に耐震性能を軸に設計されますが、一定の高さを超えるタワーマンションは、風による揺れも設計上の重要な変数になります。構造自体に問題がなくても、上層階では台風時などに揺れを体感することがあり、そのために制震装置が採用されているかどうかは、確認しておく価値があります。
3. エレベーターが日常のストレスを左右する
低層マンションの共用階段でエレベーター待ちが発生することはほとんどありません。一方、数百戸規模の40階建てタワーでは、朝の通勤時間帯にエレベーター待ちが実際に発生します。購入・賃貸検討時には、総戸数に対するエレベーター基数や、低層・高層でバンクが分かれているかを確認しておくと安心です。
確認しておきたいポイント
- 避難階の有無とその位置
- 制震・免震など耐風・耐震設計の方式
- 総戸数に対するエレベーター基数とゾーニング
- 比較検討している低層マンションと避難動線を比べたときの差
高さが変えるのは眺望だけではありません。平米単価を比較する前に、普段の使い勝手と、いざというときの動線を比べておく価値があります。