Market Analysis2024.08.27 / 5 min read
大阪・関西万博後のタワーマンション市場をどう見るか
万博関連のインフラ投資は閉幕後も止まりませんが、それがすべてのエリアの価格を支えるとは限りません。
大阪・関西万博に関連したインフラ投資は、閉幕と同時に止まるわけではありません。しかし、万博関連開発の近くにあるというだけで、すべてのエリアが同じように価格を支えられていると考えるのは早計です。実際に定着する投資は、エリアによって差があります。
1. 定着しやすいのは交通インフラ投資
万博アクセスのために整備された鉄道延伸や駅の改良は、イベント終了後も長く使われ続け、会場自体の一時的な設備とは異なり、周辺不動産需要を継続的に支えます。
2. すべてのエリアが同じ投資を受けたわけではない
新設・改良された交通路線に直接面するエリアと、地域全体への注目度の恩恵を主に受けたエリアでは、投資の規模が異なります。地図上の近さだけでなく、実際に何が整備されたかを見て比較する必要があります。
3. イベント後の需要正常化
来場者由来の短期需要(ホテル、短期賃貸)は大型イベント終了後に冷え込みやすい一方、恒久インフラに紐づいた居住需要は比較的安定しやすい傾向があります。価格動向を読む際は、この2種類の需要を分けて考える必要があります。
確認しておきたいポイント
- エリア周辺の交通プロジェクトが恒久的か一時的か
- 直近の価格上昇がインフラ完成に伴うものか、イベント関連の期待感によるものか
- 現在の価格に万博期の楽観がどこまで織り込まれているか
- 今後2〜3年のエリア内供給パイプライン
再開発のストーリーは広く当てはめやすい反面、精度を持って適用するのは難しいものです。注目すべきは、近いエリアではなく、交通インフラ投資が実際に恒久的だったエリアです。